きりしま月の舟

銀色夏生さま、不思議なカフェへまたどうぞ。

2023.10.22更新


 朝晩、ひんやりとしてきました。ついこの間まで真夏日ですか、というくらい日中は暑かったのですが、最近は程よい気候になりました。霧島では、紅葉の季節が待たれるところです。

 昨日は、午前に古事記講座、午後が瀬戸内寂聴マラソン(読書会)。10月18日から20日まで、きりしま月の舟は臨時休業にさせていただいておりましたため、久しぶりの営業でした。

 18日からの3日間は、次女、三女が祖母(わたしの母)に会いに来たため、同行したのでした。母は94歳。施設でお世話になっています。食欲もあり、まだコロナにも罹らず、いつも身ぎれいにして気品高く暮らしています。

 娘たちは、わたしの母に育ててもらったようなものなので、感謝の気持ちを伝えるべく、忙しいさなかを都会から帰ってきてくれたのでした。孫のれなちゃんも一緒です。

 孫のれなちゃんといると、娘たちの幼いころのことが思い出され、感無量でした。今の娘たちは都会で頑張っており、すっかり自立した大人になって、これまた感無量。仕事バリバリ世代の娘たちは、大都会の資本主義社会でよく頑張っています。

 ママもパパも、100歳までの現役の予定ですから、まだまだあと30年は頑張るつもり。で、娘たちと別れたあと、昨日も張り切って、「きりしま月の舟」を営業しました。

 古事記講座、寂聴マラソンも恙なく終わり、ランチのお客様も多くて、せっせと働いて、常連さんの有馬さんと話し込んでいたら、作家の有川真由美さんが「月の舟」にぶらりと立ち寄ってくださいました。

 とっても久しぶりで、積もる話に花を咲かせていたら、「そうそう、きみこさん、銀色夏生さんが月の舟にいらしたでしょ」と有川さん。

 「え?そうなの?わからないまま過ごしたかも」

 月の舟には、先日も高名な絵本作家さんが訪ねてくださり、また、大きな出版社の社長さんご夫妻がぶらりと立ち寄られたり、ということは結構あります。たまたまコーヒーやランチに立ち寄った先が「月の舟」で、文学や絵本の話に花が咲いた、という感じです。

「銀色夏生さんのYouTube動画に、霧島のカフェのことが出ていて、これ、絶対に月の舟のことだと、興奮しちゃったのよね」と有川さん。

 で、銀色夏生さんのYouTube動画を検索してみたら、YouTube動画のいくつかに、確かに月の舟のことが出ています。月の舟、という名前は出ていませんが、どう考えたって、これは「月の舟」でしょ、という感じです(笑)。

 銀色夏生さんは、霧島の鰻屋さんに行く予定で、月の舟のご近所さんの「よし宗」さんに行ったら、なんと臨時休業。鰻のためのお水が不足して、たまたま営業できない状態になったらしいです。

 じゃ、ということで、近くの「きりしま月の舟」へ。ここも銀色夏生さん、検索済みだったとのこと。

 きみちゃんは、詩を書く時のペンネームが「小平夏生」。小平は旧姓。夏の生まれだから夏生、というのと、たまたま同じ世代の銀色夏生さんのペンネームが眩しくて、それを真似したところもあります。

 でも、特に愛読者というわけではなく、文庫本を2冊読んだだけで、有川真由美さんに教えてもらうまでは、銀色夏生さんって、男の人だと思い込んでいたわ。

 63歳の女性で、もう300冊くらいは本を出版しているし、作詞家としても有名で、来年のNHK大河ドラマで主演の吉高由里子さんをまだ少女の頃に発見して、写真を撮らせてもらったエピソードとか、有川真由美さんに教えてもらうまでは何も知らなかった。

 それで、お顔を拝見しても、わかるはずもなく、YouTube動画を観ると、銀色さんとお連れのマヨちゃん?のおふたりで「月の舟」においでくださったみたいで、逆算していくと、あの日だなあ、ということまでわかりました。

「鰻屋が閉まっていて、不思議なカフェに吸い寄せられるように行って」

「小さくて白髪の、普通の一般人じゃないな、というかんじのおばさんが出てきて、ランチも優しい味で、無農薬の手作りで、全部優しい味だったね、生姜湯もあったね。」(夏生さん)

「すごい方で大学の先生みたいな人で、しかも芸術的なやつで今度総合演出をやっていろいろなコンサートがあるんだって、見せてくれたんだよね」(夏生さん)

「入った瞬間、丸テーブルが並んでいて、素敵でした」

「源氏物語のなんかされるっておっしゃってましたね」(マヨちゃん)

そうそう、ちょうどそのころ「愛をぶっこわせ」というイベントをやる直前だわ。その話の前に神水峡の柱状節理の話になって、柱状節理といえば「北アイルランドのジャイアンツコーズウエイが大好きなんだけど」(夏生さん)という話から、「愛をぶっこわせ」イベントに出演予定の豊田耕三さんがアイリッシュ音楽の第一人者で、という話になって、話はあちこちしたみたい(笑)。

 で、お客様はおふたりだけで、わたしたち夫婦の話を聴く蜘蛛の巣状態になったみないで、銀色夏生さん、申し訳ありませんでした(笑)。

 で、その後、おふたりは高千穂牧場でのんびりされて、その日の旅のふりかえりをされておりました。

 「今日はねえ、やっぱあのご夫婦が一番印象的だったね。文化の薫りとか芸術クラッシックとかおっしゃってたね」

「最後のチーズケーキ美味しかった」(マヨちゃん)

「何かを突き詰めて何かを本当に好きって思うのっていいなあ、って思いました」(マヨちゃん)

「イギリスで出会ったって言ってたね。ふたりで協力し合って、目的が一緒の仲間がいていいなあ、と思った」(夏生さん)

「鰻でがっかりきたけど、面白い時間を経験してるね」(夏生さん)

 ということで、「きりしま月の舟劇場」みたいな感じの動画で、へええ、あれって、わたしたちのことでしかないよね、と感無量。

 普通のおばさんじゃない、という言葉が嬉しかったなあ(笑)。銀色夏生さんはいわゆる普通の主婦の手作りが嫌いらしく、うちのワンプレートランチも苦手意識がおありだったようですが、しっかり食べてくださって、身体によい感じ、とプロの作家らしいコメントをしてくださっています。

 好き嫌いがはっきりしておいでなんだ。そういうところ、わたし、嫌じゃないよ。

 いつも唯一無二の「わたし」でいたい、と思うきみちゃん。その素のきみちゃんを、素の夏生さんが「面白い」と思ってくださった、その幸福感。

 生きてて良かったなあ。カフェをして良かったなあ。きみちゃんは、普通の主婦じゃないから、メニューはいつだって普通じゃないのですが、これもまた挑戦しがいのある分野だな。手作りが嫌いな人も安心して食べて頂くメニューを考えたい。

 「プロの主婦」という分野にはほぼ興味はないけど、きみちゃんの女神ランチをさらに進化させていこう、と思いますね。

 銀色夏生さん、次に鰻を食べにおいでになったときは、「きりしま月の舟」にまたお立ち寄りくださいませね。コーヒーだけでも大丈夫ですよ。北アイルランドツアーとか企画してくださったら、わたしも行きますわ。

 銀色夏生さんだったら、きっと「女神ヒーリング」に興味を持ってくださるだろうなあ。目に見えない世界の話をいっぱいしたいなあ。

 それに、きみちゃんの魂の師匠、奄美の真理様は、なんと銀色夏生さんのファンであられるのですよ。よしもとばななさんのファンであることは充分承知で、そのうえで来年3月24日に「シャーマンと読む よしもとばななの世界」のシンポジウムを月の舟で開催するわけですから。

 でも、真理さんが銀色夏生さんのファンであることは、ちょっとスルーしてたな。

 ちょうど良い機会だ。きみちゃんも銀色夏生ワールドを極めてみたい。真理様、すごいつながりができてきていますね。

 銀色夏生さん、有川真由美さん、中越真理さん、来年の大河ドラマで主役の吉田由里子さんの紫式部、そのライバルの清少納言。作家つがなりが凄いね。

 今度の火曜日は、なんと、近くの霧島小学校の1,2年生には作文教室、6年生には社会科で習う藤原道長とその時代のお話をしに行きます。

 嬉しいなあ。紫式部、清少納言のお話、国宝・源氏物語絵巻がなんと、小学6年生の社会の教科書に載っていて、その説明もしますよ。

 源氏物語を教えて、30年。いやあ、きみちゃん、よく勉強してきたもんね。全力で教え(与え)、全力で受け取る。

 最後に、中越真理さんのFB投稿にあった「陽の意識と陰の意識の役割」について書きたいと思います。ずっと、このことを書こうと思って、書き溜めていましたからね。

 陽の意識は男性性。陰の意識は女性性。

「男性の愛は、外向きに、社会を発展させ進化させていく、与えきりの愛。(略)簡単に言うのならば、そのシンボリックな意味も含めて、太陽と月、この地球には太陽が照るのと同時に、月が創造されているのです。

太陽は光です。光そのものです。そして、いつも積極的に愛を与えることによって、すべてのものを育み、太陽系そのものの進化を促進しているのです。光を放ち、周りの生きとし生けるもの一切を生かしむるという、積極的な思い、そのエネルギーが本来の男性の中にある陽の意識なのです。行き着くところにいけば、与えきり、与えきった、与え尽くした愛そのもの、光の発信、それが本来の男性の中にある愛でもあるのです。

ただ、ときには熱くなりすぎて、地上を焼け焦がすこともありましょう。赤道近くのあたりでは、太陽の熱と光が強すぎて、水がなくなって、多くの者たちが苦しむこともあるかもしれません。

時としては行き過ぎることもあるけれども、でも明るい太陽の恵みがあってこそ、地球の生きとし生きる一切の生物が、万物が、命を与えられているのではないでしょうか?簡単に言うと、基本はそこです。

そして、それに対する女性性というもの、それは陰と呼ばれておりますが、その愛を受け止める力。

「受容性」というと、またあなた方の引っかかりがあるのかもしれない。

男性の陽の愛が、光が発信されるのならば、こちらも一緒に光を投げ返したら、途中でぶつかってしまうのです。

エネルギーが循環するということは、あちらが与えきりの、与え尽くす愛と光を発信してきたのならば、その身をもって、男性の愛を受け入れる、受け止める、身体の中に入れていく、それが本来の女性性のあり方であるのです。

それによって、陰陽からのエネルギーというものは、循環を始めるのです。その愛の循環があってこそ、愛のエネルギーがあってこそ、地球だけではなく、あなた方の肉体だけではなく、大宇宙の隅々にいたるまでのすべての万物一切が、創造性のエネルギーによってつくられているのです。」(中越真理さんのSNSより引用)

 真理様は、この概念をチャネリングで受け取られたそうです。きみちゃんは、もう20年以上も前に読んだ、河合隼雄さんの『母性社会日本の病理』という本で、母性が「受容すること」、父性が「切る」ことと学び、目から鱗の大感動を得て、それ以来、子育てや人間関係が楽になった経験があるのですが、今回は、この真理様の投稿で、男性性と女性性の役割が腑に落ちました。

 全力で与え、全力で受け取る。今度の霧島小学校の授業でも、これを活かしたいと思います。

 自分の娘たちへはもう与え尽くしたから、これからは「受け取る」ことも大事かな。与えることと受け取ることのバランスがとても大事だと思います。

 わたしの母は、与えっぱなしの受け取ることが苦手な人でしたから、いつまでも手作りの料理を食べさせたがって、他人が作る手作り料理を断固拒否していました。兄嫁さん、弟嫁さん、わたしが作る料理を受け取らなかった。

 母は主婦のプロみたいな人で、それはそれは立派ですが、60歳の娘にそれはないでしょ、というくらい子ども扱いされて、親離れ、子離れがとても大変だった経緯がありますから、自分の娘たちにはそういう思いをさせたくないと思いつつ、「受け取る」ことを意識してやっているつもり。

 自分自身の中でも、与える、受け取るの循環を廻していくことが大事だな。自分を褒め、自分に余裕を与え、宝物を与え、宝物を受け取る。自分を責めない。自分を愛し、外側からの愛を受け取る。

 どんなときも愛の循環ですね。これができていれば大丈夫。流れるように生きること。

 昨日は大入り満員の賑やかな月の舟でしたが、今日はとても静かな日曜日。これもまた天からの贈り物。受け取ります。

 おかげさまで、しっかりと社会科の授業準備とブログ書きができました。

 今日も一日、全力で与え、全力で受け取りました。

 これからは「受け取る」ことも多くなりますね。21世紀のテーマである女性性の象徴は「月」ですし、きみちゃんは「月の舟」の女性性の象徴でもありますからね。

 今日もここまで長いブログを読んでくださいまして、ありがとうございます。ではまた次回。風邪などひかれませんように。月の舟のスイーツは「梨のはちみつ生姜ロースト」をお出ししています。ユタカ君謹製。美味しくて、風邪の予防になります。

 明日は、月の舟お休みですが、霧島小学校2年生の子どもたちが月の舟見学へ。明後日は、きみちゃんが霧島小学校で授業をします。

 10月25日は、ユタカ君の誕生日。で、きりしま月の舟のカフェはお休みにして、福山古道散策会を開催します。恒吉明美さんの案内で、福山から都城に抜ける道をゆっくりと歩きます。参加費500円。福山港に午前9時集合。月の舟に午前8時にいらしてくだされば、あとおひとり、わたしたちの車に同乗できますよ。要予約(090-7536-6672)

 散策の後は、せっかくですから、福山黒酢のランチを頂きましょう。

 ということで、またお会いしましょう。またブログ書きを復活しますので、ぜひ読んでくださいませ。