きりしま月の舟

自分の庭を耕しなさい

2021.09.21更新


 今日は中秋の名月、そして満月。

 昨夜のお月さまも、とっても綺麗でした。今夜も眺めるのが楽しみです。

新しく買った隣りの土地に立ってみると、夕方すでにお月さまが見えて、おそらく午後6時から真夜中までは、同じ場所で、お月さまを堪能できそうです。

 おお、これなら、来年、十五夜コンサートができるね、とユタカ君と歓んだのでした。我が家のテラスからだと、大きな檜の木に遮られ、夕方からお月さまを眺めて、お酒でも飲みながら、というわけにはいきません。午後8時ごろまで待たないと、お月さまの見えるところでお酒が飲めません。

 5年前、我が家のすぐ近くの観光案内所のご厚意で、場所を貸していただき、十五夜コンサートを開催したのでした。又吉君、麗華ちゃん、のぞみさん、亜生さん、智美さん、夕子さん、かぐや姫さん、松本君、素晴らしい才能の若者たちと一緒に仕事ができて、誇らしかったし、深く楽しい思い出です。川崎君、綾乃ちゃんの協力もあったね。150人を超えるお客様に来ていただきました。感謝でいっぱいです。わが月の舟の会員さんたちが最前列に並ばれて、どんだけ勇気づけられたことか。あのときから、お野菜の裕太君とのお付き合いが始まったのでした。

 今度は、それが自分の土地でできるしあわせ。さあ、来年、がんばりますよ。コロナも落ち着いているでしょうし、皆様、お楽しみにされてくださいね。ああ、わたしが一番楽しみだったりして。

 この三連休は、霧島も以前の賑やかさが戻ってきた、という感じで、お天気が良かったこともあって、きりしま月の舟も大賑わいでした。

 昨日は、お隣りの阿部さんご一家がランチにいらしてくださり、その前後はお客様も少なく、ゆっくりとお話ができました。我が家のお隣りに住まれて25年とのこと。霧島神宮の一の鳥居が以前あった場所とか、このあたりのバス停の名前「東多羅」は「しだら」と読む地域だったとか、本当にいろんなことを教えていただきました。

 ああ、やっぱり、いいところだなあ、と感動です。わたしたち夫婦は、ここに住む運命にあったんだ、と思えます。

 呼ばれるようにして、霧島神宮のお膝元に住み始めて、来年で10年になります。昨年7月からランチを始めて、一年が過ぎました。

 文学講義もして、ランチもやって、ということができるだろうか、と我ながら心配でしたが、なんとかなっています。

 きりしま月の舟をオープンする前に、カフェの施設も造っていましたから、多くの方に「きみこ先生のお料理を提供したらいいのに」と言っていただきましたのに、わたしは、ランチを作るなんて、とてもとても、料理は大好きだけど、時間がないし、身体がもたないだろう、とかたくなに拒否していました。

 でも、昨年のGWは、コロナ禍で休業せざるを得ず、やはり「おむすびセット」だけではお客様が満足しない、ということもありましたし、「ランチありますか?」と尋ねるお客様も多くて、じゃあ、ランチやりますか、と腰をあげたのでした。

 コロナ禍で飲食業は苦戦をしていますが、月の舟の場合、飲食業で息を吹き返した、というところでしょうか。コロナ禍様様です。

 やはり、最初は、真夜中の午前3時になっても仕込みが終わらず、スイーツ作りをユタカ君にお願いしたところから、運が開けていきました。

 昨年のちょうど今頃、彼岸花の咲く季節には、カメラを持った方々が、我が家の前の表参道の彼岸花を撮影にいらして、カフェ月の舟も大繁盛でした。

 その大賑わいが昨年末まで続いたのですが、今年のお正月の寂しさと言ったら、、、。コロナ第3波が一番苦しかったな。霧島に住んではじめて、渋滞のないお正月を過ごしました。

 それが、この3連休で、ようやく賑わいが戻ってきました。まだまだ三密に気をつけ、消毒、換気は必須事項ですし、気の抜けないところはいっぱいありますけれど、おずおずとでも人が動き始めている、というのは、とっても気持ちがよいものです。

 それに、食材の調達、管理、どれだけの食材をどこで買って、どのように冷蔵、冷凍して、一週間を持たせるか、どのように掃除をして、換気をして、回していけばいいか、が掴めてきました。工夫につぐ工夫の賜物です。

 お隣りの宮原さんからいただいた大量の栗に、我が家の栗も併せて、ユタカ君が丁寧に皮をむき、ゆでて、裏ごしして、美味しいマロンクリームスポンジケーキを作ってくれるおかげで、わたしもさらに料理の励み甲斐があります。お客様がとっても歓んでくださって、こちらまで嬉しくなります。

 そうそう、8月は、佐々木さんから鳥取の梨を頂き、馬場さんから出水のブドウをたくさんいただいて、それもまた月の舟のスイーツとなって、梨のコンポート寒天寄せ、ブドウ添え、というメニューが出来上がったのですわ。ありがたく、感謝の極みです。

 ユタカ君の掃除力も凄い。庭の手入れ力もありがたい。素晴らしい相棒で、ありがたい限り。

 そして、この10月からは、講座を増やします。木曜日が源氏物語、金曜日が万葉集、土曜日が古事記、日曜日が女神カフェ、それを月3回、午前10時から11時まで。あと、8月9月とお休みした「ひまわりクラス」の講義もまた10月から再開で、水曜日も文学講座です。

 ランチだけを提供するときは、午前11時までに準備が間に合えば、最初のお客様にゆっくりとサーブできますが、午前10時から講座が始まるとなると、午前9時までにはランチの準備が終わってないといけないし、お掃除もすんでないといけないし、講座の準備もあるし、いやあ、できるんだろうか、と思います(笑)。

 でもね、できるんです、わたしという人間は(笑)。やっちゃうんです、わたしという女は(笑)。

 ランチを提供するだけでも、ああ、もうひとり自分が欲しい、と思い、娘たちの誰かが帰ってきて、仕事を手伝ってくれないかなあ、と弱気になっていましたが、よく考えてみたら、それは、自分の年齢に関する弱気だったのですね。

 まだ64歳じゃないの。あと6年はバリバリ行けるわ。それに、もう年齢を考えないことにした(笑)。わたしはまだまだ若い。35歳くらいのつもりでいよう。

 おとといの日曜日も、食材がなくなるところまでランチが出て、午後4時には閉めましたけど、片付ける気力もなく、足りない食材を買いに行くだけで「へろー」状態でしたけど、まあ、なんとかユタカ君とふたり乗り切って、昨日の祝日もランチを提供できて、いろんなお客様とお話ができて、とってもしあわせでした。

 それに、わたしの料理の腕ときたら、天才並みになっておりますしね。我ながら、めちゃめちゃ美味しい。お料理している時間が、至福の時になりました。メニューを考えるのも楽しい。たくさんの料理研究家の皆様のメニューに刺激を受け、いやあ、よくこんなメニューを思いつくなあ、と感動しながら、真似して作っております。

 やはり、わたしは本を読む、という才能があるのが、とってもいいですね。料理本を読むことができるので、それがメニュー開発の基本になっています。わたしの本棚はいま、新しい料理本で溢れていますよ。

 60歳を過ぎて、自分の隠れた才能を発掘できる、というのは本当に至福ですね。しかも、それがお金になっていくし、お客様との会話も楽しくてしょうがないし、いやあ、ほんと感謝、感謝、感謝です。

 そして思うのは、わたしは「教える」ことが大好きなんだな、ということ。毎週木曜日は、小学生、中学生が、月の舟にお勉強に来ます。まあ、とってもかわいい。作文を書いたり、宿題をしたり、早く終わったら、ロフトにあがって本を読んだり、と皆、思い思いに過ごしてくれます。

 作文を教えることとき、自分の天才を実感します(笑)。何の準備もいらないし、的確に指摘ができるし、子どもたち、いえ、大人の皆さまの隠れた才能を発掘する作業は、とっても楽しい。

 「教える」というのは、相手の才能を引っ張り出すことなのでしょうが、それは、無理にこじ開けたり、心を開かせたり、というよりは、自分がどれだけ「学び」を楽しんでいるかを見せることが手っ取り早いんじゃないか、と思います。

 学び続ける。楽しい、と思うことを掘り下げていく。それが、月の舟自由大学の基本姿勢ですしね。

 きりしま月の舟はランチだけじゃないよ。「学び」という美味しいものを用意していますよ。まずは「源氏物語」「万葉集」「古事記」「女神カフェ」「おくのほそ道」から。

 わたしとユタカ君の講座は、年間3万円で、どれでもいつでも受講できるように、「月の舟ゴールドカード」を復活させます。本当は来年一月からゴールドカードを使えるようにと考えていましたが、この10月から開始します。

 ということは、一年間で3万円のところが、15か月で3万円ですから、3か月分がお得。しかも、来年から月の舟オンライン講座は有料になりますから、その分も含めて3万円。ひと月3回月の舟にお勉強においでの方は、一回ずつ払うと、月3千円で、年間3万6千円のところが3万円になって、とってもお得ですよ。

 このお得感は今だけです。ぜひ、ゴールドカードにお申込みくださいませ。直接お支払いいただいてもいいですし、口座振り込みでも大丈夫。オンラインでもできますよ。ぜひお問い合わせくださいませ(090-7536-6672 月の舟)。

 みたけきみこと三嶽豊の講座に限らせていただきますので、ご了承ください。ほかの先生方の講座は、ゴールドカードの会員さんが増えていくと、ゴールドカードでどの講座も受講できる、という体制になっていけますので、ぜひ月の舟を応援する気持ちでゴールドカードのご参加をお願いいたします。

 たくさんの先生方のご協力もたっぷりいただいて、これからが楽しみな月の舟。ぜひ皆様も心から楽しんでくださいませ。

 さあ、きりしま月の舟は、霧島の、鹿児島の、いえ、九州の、いやいや日本の文化発信基地になっていきますね。

 だから、60歳を過ぎて体力落ちて、もうだめ、なんて絶対に言わない。わたしたちは、みんな、思い通りの人生を歩んでいけるのです。

 そんな話を女神カフェでしていきますよ。ぜひ、ご参加ください。

 ピアノもよくよく考えたら、練習時間が短いなあ。一日30分じゃ、あきまへん。一日一時間で、「愛の夢」をばっちり弾けるようになろう。

 さ、今日は久しぶりのオフ。ユタカ君は自分の用事で出かけました。24時間、365日一緒のわたしたちですけど、お互いの時間を確保することも大事ですね。

 ひとりの時間も贅沢なものです。今日のオフの朝食は、ピザを焼きました。コーヒーとともにいただき、絶品でしたわ。おひるごはんは、それぞれですが、何にしようかな。掃除、洗濯、片付け、いやあ、楽しみ。ユタカ君が帰ってくるまでに、ひとりを楽しむぞ。

 自分の庭を耕しなさい。

 先日、ひとりで国分のTSUTAYAに行ったときに、買った本(『運のいい人だけが知っていること』ウエイン・W・ダイアー)に書いてありました。

 人のせいにしないで、年齢のせい、環境のせいにしないで、自分の責任で、最高の人生をプロデュースしていくこと。それをダイアーさんは、「自分の庭を耕す」と言われます。他人の庭はほっとけ、と。

 あらためて元気が出ました。わたしの打ち出の小槌は、やはり読書のようです。本からいつもいつも元気をもらいます。

 そして、わたしという光の根源にアクセスして、さらに最高の人生を創造していきますわ。

 さ、10月からの始動にむけて、今日もやることがいっぱい。お天気もいいし、今日一日を楽しく過ごしていきましょう。

 ぜひ、ブログ読者の皆様も、10月からの講座、ゴールドカード、そして月の舟の女神ランチを楽しみに月の舟へお越しくださいませ。10月からの講座は全部録画して、オンラインでも受講できますので、そちらも併せてお楽しみくださいね。

 そうそう、天才夫婦チャンネル、静かに観てくださって、ありがとうございます。星野リゾート霧島、景色が素晴らしくて、とっても癒されましたよ。お風呂もちょうどよかった。

 たまには、こんな贅沢、必要ですね。そういえば、昨日のお客様が、ジル・サンダーの靴を履いておいでで、帰りのお見送りのときに、ひとしきりそのブランドの話で盛り上がりました。めちゃくちゃ素敵な靴でしたよ。

 わたしのなかでジル・サンダーの靴に光が当たっています(笑)。林真理子さんのエッセイによく出てくるブランド名。

 さ、いっぱい働いて、いっぱい勉強して、いっぱい教えて、いっぱい料理して、お掃除して、いっぱい稼いで、ジル・サンダーの靴を買うぞ(笑)。孫たちに会いに行くとき、グリーン車に乗るぞ(笑)。また、高級ホテルに泊まるぞ。

 最高の人生を!ブラボー!