きりしま月の舟

来活のススメ

2022.06.20更新


 紫陽花の花が盛りですね。月の舟のお客様たちも、エントランスの紫陽花に見惚れ、しばし立ち止まって、眺めておられます。裏庭の紫陽花が一番咲き誇っているので、ユタカ君がそちらにご案内することも。

 6月11日早朝の飛行機で東京へ行き、神奈川のユタカ君の実家で、義母のお通夜、お葬式、納骨をすませました。いつものようにユタカ君のお姉さまの家に泊めていただき、感謝でいっぱいです。

 最終日は、長女のマンションのゲストルームに泊まり、翌朝、孫たちに朝食を作って、学校へ送り出しました。小学2年生と3年生。めちゃめちゃ可愛い。わたしは娘たちと孫たちは偏愛する、えこひいきする、と決めているので(笑)、大好きオーラ全開で孫たちと接します。

 ショウリ君がピンクグレープフルーツが「美味しい、新発見」と言ってくれて、カナト君がプールが嫌いだ、とプール道具をわざと忘れようとするところが、とっても可愛い(笑)。プールの前のシャワーが嫌なんだって。

 お婿さんのお母さまと一緒にビールも飲めたし、お婿さんも勉強を一所懸命やっていて、いやあ、素晴らしいね。長女もいつもながら、綺麗に掃除が行き届いて、子育ても、仕事もマイペースでやっていて、素晴らしい。いつもありがとう。

 飛行機が午後3時半出発だったので、三女と東京ステーションホテルで豪華なランチを愉しんで、14日、鹿児島に帰ってきました。

 いやあ、東京駅のすごいこと。わたしは大学時代、大学院時代と東京で10年以上を過ごしましたけど、東京駅とかあまり縁がなくて、今回、煉瓦つくりの東京ステーションホテルの中に入ってみたら、まあ、素敵。

 レトロな雰囲気で、豪華な食事ができ、フレンチを堪能しました。三女が奢ってくれて、隣りの虎屋さんの羊羹を92歳の母にお土産に、と手渡してくれます。

 いやあ、わたしの3人の娘たち、4人の孫たち、立派だなあ。ありがたいなあ。完璧ですわ。昨日は、京都の次女から「父の日」のプレゼントとして、チョコレートが送ってきましたよ。

 三女は、おばあちゃんに、と鶯色のカーデガンを送ってくれました。グループホームでの母のファッションが、あまりにもおばあちゃん色で、わたしがそのことを嘆いていたから、三女が気を利かしてくれたのでした。

 15日は、鹿児島大学のゲスト講師としての講義があり、朝6時半に霧島の自宅を出て、8時50分からの講義開始に備えました。ユタカ君が運転してくれるので、とても助かり、楽ちんです。講義の準備(パソコンの設置、プロジェクターとの接続)なんかもいろいろ手伝ってくれます。

 ありがたい旦那さま。秘書的な仕事をさせると、超一流ですわ。だから、わたしがリーダーにならないといけない。でもね、わたしって、リーダー体質だし、卑弥呼のようなリーダーになりたい、って思っているので、ユタカ君との仕事の相性はバッチリです。超しあわせ。

 さすがに鹿児島大学の学生さんたちは、熱心に聴講してくれて、ほんと嬉しい。若者たちに鹿児島の魅力、この世界の素晴らしさを伝えようと、熱気むんむんのきみちゃん。我ながら、素晴らしい講義ができました。いや、ほんとだよ(笑)。謙遜、という言葉は、わたしの辞書にはないので。

 15日午後は、いつものひまわりクラスで、松尾芭蕉「おくのほそ道」を読みます。このひまわりクラスは、かれこれ15年近く続く、わたしの文学講座。最初は、鴨池公民館の講座から自主講座ができて、それが月の舟@天文館に移り、それでもほとんどの受講生がおやめになることもなく、現在まで続いています。

 ありがたすぎて、感謝ばかり。皆様、ご立派で、勤勉な方ばかりなので、講義の中身をばっちりと吸収してくださいます。ありがたすぎて、ありがたすぎて、ほんと、頭がさがります。だから、教える方も手を抜かない。細やかな講義を心掛けます。

 講義が終わってから、母の施設に、三女が手渡してくれた羊羹と、わたしたち夫婦が空港で買った木村屋のアンパンを届けました。とっても元気そうです。ただ、お洋服の着こなしが気になる。長袖の下着の上に、七分袖のシャツを着ているので、下着が見えとりますがな。

 いつもわたしのファッションを批判して、おしゃれにうるさかった母がこんなババ臭いファッションをすると、胸が痛みます。霧島に引き取りたい衝動に駆られますが、うーーん、難しいですね。

 そして16日は、きりしま月の舟にて、源氏物語講座。受講生の皆様がお花とお菓子を、ユタカ君のお母さまの弔問として届けてくださいました。お香の夕子先生も、「花のフローラ」の松元君のアレンジで、お花を届けてくださいました。白と紫のアレンジで、とっても美しい。感謝、感謝です。

 皆さま、母を亡くしたユタカ君をとっても心配してくださいます。でもね、ユタカ君にはきみちゃんがいますから、ご安心ください。たっぷりと母性を溢れるように注いでおりますからね。ユタカ君はもともとクールな人なので、お母さんとの別れは、2年前に住んでいる、と言っています。

 17日(金)は、「みたけきみこの鹿児島学」。与謝野晶子、寛夫妻の合同歌集「霧島の歌」を取り上げました。鹿児島市内からも聴講に来てくださったり、ランチを愉しんでくださったり、ありがたい限り。

 与謝野晶子は大好きで、大尊敬する文学者なので、力が入ります。晶子について講義ができるだけで嬉しい。楽しかったなあ。

 次回の「みたけきみこの鹿児島学」は、7月15日(金)、梨木香歩の「海うそ」を取り上げます。ぜひ、ご参加くださいませ。「海うそ」は傑作ですよ。梨木香歩さんは、わたしの母校・甲南高校の後輩なんです。鹿児島出身ですからね。「海うそ」は、紫尾神社と甑島がモデルです。

 18日(土)が、午前が「古事記」講座、午後が芥川龍之介マラソン。ユタカ君のリードで、楽しい時間が過ごせました。芥川マラソンで「枯野抄」を読んだので、わたしが少し解説を加えましたけど、ユタカ君の知識の深さは、文学部大学院卒レベルなので、どんな講義でも幅広くできます。

 ふたりで、こうして文学講座を続けられる幸せ。それをベースに生きていける幸せ。満喫しています。ランチも大好評で、わたしたちもまた料理やスイーツ作りを愉しんでいます。

 昨日19日は、午前中が女神塾、午後3時から、古事記の個人レッスン。お医者様で、土曜日が診察なので、古事記講座に参加できない。で、日曜日の都合の良い時間に講義してほしいとのご要望で、昨日、ご友人とおふたりの古事記講義を開催しました。

 愉しんでいただけたようで、わたしも嬉しかったです。これから、このような個人レッスン、個人セッションを増やしていこうと思います。ぜひ気軽にお問い合わせください。

 ゴールドカード、シルバーカードの皆様は、年間10回まで個人講義を受けられます。もちろん、無料です。ゴールド、シルバーに登録されていない方は、一時間3千円。

 古事記、万葉集、源氏物語、女神塾、定期講座にしているどれもが個人レッスンの対象です。あと、文章指導、個人セッションもお受けします。みたけきみこ、三嶽豊をご活用ください(笑)。

 昨日も、ランチのお客様と、いろんなお話ができ、人生相談みたいになって、「親身になってくださって、ありがとうございます」と言ってくださいました。

 きりしま月の舟のお客様たちは、本当に素敵な方ばかりで、話が深くなります。で、ついつい背中を押す、というスタンスになり、愛をもって、言葉を紡いでいくと、とっても歓んでくださるのです。

 わたしは文学が専門で、言葉の伝道師であるわけですが、それが文学の研究だけではなく、人生全般の、しかも、いま時代の転換期にあって、迷う方々の小さな光になればいいなあ、と思います。

 先日、YouTubeで、YOKOさんと柴村恵美子さんの対談を聴いていたら、柴村さんが「終活じゃなくて、来活」という話をされて、とても刺激を受けました。

 死の準備をする終活ではなく、来世の準備をする来活。

 なるほどお。わたしは、死ぬときは、ストンと死にたい、と思っていたので、そっか、死ぬことに何年もかけるんじゃなくて、死ぬ、となったら、安楽椅子で、眠るように死んでた、という予測を立てています。

 で、死、というものを軽々と乗り越えて、来世に行く。来世と言っても、わたしの場合、今生で人間は終わり、と思っているので、どこかで宇宙人をしているはずなのですが(笑)、来活を考えていたら、魂だけの存在になったときのテーマというものが見えてきたのです。

 すべての女性の人生を応援する。これです。男性でもいいんだけど、そうすると、応援する人の数が半端なくなってくるので、とりあえず女性専門、ということで(笑)。

 その予兆のように、月の舟においでになる方々の人生相談の多いこと。ランチを召し上がっていただいているうちに、深い話になり、わたしの話に耳を傾けてくださる方の多いこと。

 女神塾もとっても充実しています。皆様、凄い成長を遂げていかれるのです。そのたびに、わたしは鳥肌立つくらい、皆様の存在の光に圧倒され、素晴らしいなあ、という感動に包まれます。

 たとえば、古事記にしても、源氏物語の講義にしても、中身は女性の生き方を描いてある、と言っても過言ではないですからね。定期講座でも、とくに源氏物語の受講生の皆様は、生き生きとしておいでです。平安時代の文化とともに、女性の生き方について、深く感じる時間になっています。

 若者も性別が男性であっても、これからは女性性の時代ですから、わたしの話をすんなりと受け入れてくれます。孫たちもまだ、お母さんのおなかにいるようなものだから、女性性で接することが、とても大事です。

 受け取る。受け入れる。それが女性性。おしゃれをする。明るい色、キラキラを身に着ける。優しく、リラックスできる、ってことが大事。

 女性でも男性性めいっぱいで生きる方々は、まあ、攻撃的ですね。表面は穏やかでも、いやあ、攻撃してきますわ(笑)。でもね、そういう女性は、攻撃しつつ、とっても悲しそうで、つらそう。

 世の中、親、社会に合わせているうちに、世の中はどんどん変化していきます。仕事だけできればいい、とか、お金を稼げばいい、とか、親のお気に入りになるとか、親を助けてあげる、とかしているうちに、世の中の方が、女性性を強調するようになり、攻撃的に生きていることを良しとされていたのに、穏やかで、ゆったりとしたのが良しとされて、混乱している方が多いですね。

 要は、自分らしく生きること。自分が何をしたいか、自分自身をまず受け入れることが大事なのです。それが女性性の根本になるわけです。

 わたしは、ありがたいことに、20世紀の男性社会にうまく乗り切れなかったおかげで、いち早く自分らしい生き方ができるようになり、まあ、今では時代の先駆者ですね(笑)。

 男性社会の優等生であった母からすれば、わたしの生き方は頼りなかったことでしょう。今となっては、それがわかります。

 秘書、専業主婦とか、そういう立場が何より苦手であるわたしを、兄は秘書にどうか、と言い、母は専業主婦にしたがった。それに反抗してきて、良かったなあ。いろいろとお世話になりながら、やはり自分を貫いてきて、良かったなあ。

 わたしはいま、わたしを200%、生きています。とことん、みたけきみこです。

 テーマが変わることもあるでしょうが、それもまた、みたけきみこ。そうそう、「絶対」という言葉が出てきたら、認知症のはじまり、だそうですよ。

 柴村恵美子さんがおっしゃるように「ふわふわ」と生きる。「絶対」に縛られない。常識なんて、またコロコロと変わりますからね。

 自分のリーダーは、自分です。自分の言うことを聴く。夫だろうが、親だろうが、聴かない(笑)。

 来活、ということを考えたら、気持ちが晴れ晴れとしてきました。これまでは、ユタカ君と死に方について、あれこれ話し合ってきましたが、どちらもふっといなくなりそう。そして、すぐに宇宙人に生まれ変わって、来世を生きるでしょうから、なんてことない。

 ユタカ君は、来世も一緒に、と言いますが、わたしはもういいなあ(笑)。その分、今生をユタカ君と仲良く、深く、たっぷりと楽しく充実して暮らしていきたい。

 ということで、昨日までハードな日々を何とかクリアし、今朝はオフモード。昨夜、お腹が痛くて、お疲れモードでしたけど、今朝はいつものように午前4時には目が覚めて、こうしてブログを書いております。

 今日から、きりしま月の舟は資料整理のため、30日までお休みです。と言いつつ、お休みできる日、資料整理に没頭できる日は、ほぼない(笑)。鹿児島大学の講義、日置市公民館講座の講師、26日からは京都ですし、その間にzoom会議がふたつ。初のダンスレッスンもいれたりして、さすが、きみちゃん。

 さあ、明日は夏至、30日は夏越の祓い、と続きます。ブログは頻繁に更新しますし、オンライン講座もいっぱいアップしますね。源氏物語オンライン講座の「桐壺」をまず仕上げねば。お待ちくださっている皆様、ありがとうございます。

 月の舟オンライン講座、無料のものもたくさんアップしています。特に、講義をそのまま録画したものは、大学生の皆様のためにも、今年いっぱいは自由に視聴できますので、ぜひご活用ください。

 個人レッスン、個人セッションもどうぞ気軽にお申込みくださいね。7月3日の折り紙教室、7月10日の女神塾、有川真由美トークショーも続々とお申込みが埋まっております。お早目の予約をお願いします。

 楽しいことがいっぱいのわたしの人生。まだまだ成長していきますよ。たくさんの素敵な方々にお会いして、人生を愉しんで、成長し続け、学び続けていきますね。

 まだお会いしていない方、ぜひ、きりしま月の舟をお訪ねくださいませ。7月1日から通常営業ですので、イベント、講座にお申込みいただいたり、ランチを愉しんだりしてくださいませ。

 今日も、長文のブログを読んでくださいまして、ありがとうございます。魂から感謝いたします。

 霧島は雨です。皆様もお大事に、一日をお過ごしくださいませ。