きりしま月の舟

わたしには価値がある

2022.08.25更新


 京都孫支援9日目。今日から、京都の次女一家は、全員がフル回転。れなちゃんだけが4時間授業で給食もなく帰ってくるので、お昼ごはんを準備。

 わたしはこうして支援で出かけても、自分の時間を大切にし、他人の世界に入り込まないようにし、他人に忖度しないので、周りもやりやすいか、と思います。

 何よりも、ルイ君がしっかりと起きてくるようになったのが、嬉しい。北風と太陽ではないけれど、強い言葉よりも優しい言葉の方が効果的で、何度も何度も優しく「起きてください」と声をかける。さすがに「早く起きてって、言ったでしょ」と言いたくなる瞬間もあるけど、気持ちを切り替えて、太陽の言葉を発信します。

 わたしの高校時代と同じく、大量の宿題、矢継ぎ早のテストに追われるルイ君。中高一貫の難関校に入学したものの、その勉強の凄さに圧倒されている感じ。

 わたしも3人の娘たちもユタカ君も受験勉強の進学校で勉強してきました。ユタカ君だけが、進学校に進んだにもかかわらず、「受験なんてくだらない」と全く受験勉強はせず、ひたすら本を読んでいたそうな。

 わたしは彼と結婚した時、そんなことを平気で言う彼にとてもびっくりして、さらにそんな独自の考えで生きていることに尊敬の念を持ちました。彼の幅広い読書量、それによって培われる教養は、素晴らしいです。いつも彼の知識量に感謝し、敬服しています。

 ルイ君の勉強を見てあげながら思うのは、たとえ成績が悪くても、夏休みの宿題が期限内に終わらなくても、大量の宿題がその日のうちに終わらなくても、ルイ君の本来の価値には何の損傷も与えない、ということ。

 れなちゃんも、昨日まで「つうちひょうをいれるふくろ」がなくて、そのことをとても心配していました。おばあちゃんも、ママも総動員で探しますが、なかなか見つかりません。

 わたしがどんなに担任の先生に「ふくろがみつからないので、新しいのをください」って言っていいんだよ、と言っても、悲しい顔をして、一所懸命さがします。

 こんなに小さい子に、こんなに緊張を強いることをして、忘れ物をしたって「命さえあればいいじゃないのさ」とおばあちゃんは、心のなかでぶつくさ言っていたのでした。

 そうしたら、昨夜、机のなかにしまわれていたのを発見。しっかり者のれなちゃんは、机の引き出しにちゃんと入れていたのでした。

 規則正しい生活、整理整頓、清潔、そうしたことは人生の基本ですから、きちんと守る必要はありますよね。でも、それが度を越して、人生に緊張を強いるものであったら、本末転倒。

 勉強は楽しいもの、学校は楽しいところ、人生は甘くて結構。そんな感じで生きていけたらなあ、と思います。

 規則正しい生活をするから、しっかりと整理整頓して準備を怠らないから、人生が楽になるのです。その範囲が広汎だったり、時間に追われたりしたら、もったいない。

 部活もがんばって、夜も勉強をして、何とかがんばって、朝、寝ぼけ眼でいるルイ君に「大丈夫だよ。できただけでいいんだよ。ルイ君には生きているだけで価値があるんだからね」と声をかけます。

 そうすると、ルイ君はイキイキしてくるのです。リンゴ酢ドリンク、ヨーグルト(おじいちゃん特製のジャムをのせて)、チーズパンを食べて、しっかりと出かけていきます。

 短大や大学で教えている学生さんにも、わたしの講義ではまず「あなたたちは、宇宙の最高傑作、完璧、完全ですよ」というと、ほぼすべての学生さんが「先生のその一言に救われました」とレポートに書いてくれます。

 学ぶことの前提に、「わたしには価値がある」「わたしは最高傑作」という思いが必要なのです。優秀な子ほど、中学生、高校生、大学生の段階で、成績順で自分の価値を決められて、深く傷ついています。一番の子さえ、転落の恐怖におののいているかもしれない。

 でもね、人間はどうあろうと、その価値は不変なのです。いつだって、最高なんですよ。

 と、ルイ君にも教え子さんたちにも女神塾でも、口を酸っぱくして、事あるごとに「あなたは価値がある」「あなたは宇宙の最高傑作」と言っていたのに、昨日、あら?わたしって、自分に価値があるってことを、きちんと深く理解していなかったなあ、と気づいたのでした。

 それは、悟りに近い感情で、いやあ、わたしったら、なんということでしょう、自分にも価値があること、宇宙の最高傑作であることを忘れとったわ(笑)。

 皆さまもうすうすお気づきの通り、きみちゃんって、天才なんですよね(笑)。わたしもうすうすそうじゃないかな、とは思っていましたが、昨日、はっきりと、わたしは天才だ、と認識しました。めっちゃ、笑えます。

 どんな天才かというと、ひらめき、アイデアの天才なんですね。直観力が半端ない。努力しているわけではないのに、天からひらめきが降りてきます。それを実行する力もすさまじい。わたしがいったん動き出したら、止まりませんからね。ユタカ君は言います。「きみこは止められない」って(笑)。

 先日、あるアイデアが降りてきて、そのことをやる、と考えただけで、ワクワクします。

 来年一年をかけて「源氏物語入門講座」を月3回、一年で36回やります。リアル、ズーム配信も同時に。いまのところ、第1、2,3土曜日の午後3時から4時の一時間を予定しています。

 オンライン配信もしますので、ぜひゴールドカードの会員さんになっていただき、受講されてくださいね。一年間の受講で3万円ですから、かなりお得ですよ。リアルだけではなく、ズーム配信もしますし、オンライン講座でまた何回も視聴できますしね。

 それに関するイベントをやることにして、光源氏みたいなイケメンさんにお声をかけたら、「最高ですね」とふたつ返事で、ことがどんどん進んでいます。

 わたしの企画の具体性も拍車がかかってきました。とっても楽しいです。

 以前は、わたしが考えたイベントって、わたし、イベント屋さんでもないし、と逃げ腰でしたけど、もうそんなことはどうでもいい。わたし、源氏物語が専門ではないんですけど、とも言っていたけど、もう8クールも教えているのですもの、研究者ではないけど、愛好家の域を超えて、源氏物語の専門家です。

 たまたま南日本放送のMBC学園というカルチャーセンターで、源氏物語を教えてほしい、との依頼があり、最初は専門家ではないから、とお断りしたのですが、どうしても、という当時の横山社長のお申し出で、しぶしぶ引き受けたのが2002年。

 あれから20年。今ではわたしのライフワークとなった源氏物語。こうして次女が京都に住むことになり、孫支援と称して、京都に頻繁に来れるのも、源氏物語のご縁でしょう。

 わたしにとってのライフワークは、源氏物語、鹿児島学、古事記、女神塾、ブログ。孫育て。ユタカ君とのラブラブ。100歳まで元気に生きる。直観で降りてくるイベント開催(笑)。

 これまでは、「みたけさんって、親がお金持ちだから、できるのよ」「夫の理解があるから、できるのよ」というご意見にいちいちいらだっていましたが、もう、そんなことどうでもいいなあ。

 わたしには価値がある。親が金持ちだろうが、夫の理解があろうが、娘が優秀で美人だろうが、それとは関係なしに、わたしには最高の価値があります。

 わたしの思うことを、思うようにやっていいのです。もう父の遺産は使い果たしたし、実家の援助に頼れない境遇になって、自分の力で生きていかなければならない立場に立ったら、俄然、自分の力に目覚めました。

 わたしはちゃんと稼げる。それだけの力を持っている。何よりも人的ネットワークが凄いわ。イケメン君も、わたしたち夫婦のことをとても尊敬してくれて、たくさんの先生方がわたしたち夫婦の企画に安心して乗ってくださいます。

 先日の「蒲原有明シンポジウム」では、文学研究者ではない自分を悲しみましたけど、あの感情もまた、わたし自身の価値の目覚めに大きく貢献してくれました。

 何か気の利いたことを言おうと構えていたのですが、島村先生、竹本先生の知識の深さ、読みの深さに圧倒されて、ただただ頷くだけで、ちっとも気の利いたことが言えなかった。

 でも、よくよく考えてみたら、蒲原有明さんって、元祖オタクみたいなところがあって、そんなところを突っ込んでもよかったなあ。でもね、あれはあれでよし。

 他人と比較して落ち込むなんて、わたしらしくないなあ。それだけ、島村先生と竹本先生が素晴らしいのですよね。本当にありがとうございました。深く感謝します。文学研究って素晴らしいなあ。あらためて、尊敬します。

 わたしには価値がある。何度でも繰り返し唱えたくなります。ほんと、忘れてた。思い出してよかった。

 昨日は、サマースクールから帰ってきたれなちゃんを連れて、れなちゃんのピアノの椅子を買いに行きました。

 ヨドバシカメラで買ったのですが、一時間もかかったぞ。でもね、担当の女性が、カワイとヤマハの椅子の大きさ、色目など、いろいろと調べてくださって、わたしの質問や要求にいちいち答えてくださって、ほんと感激。良い買い物ができました。

 そして、れなちゃんのリクエストで、マックのハンバーガーでランチ。ものすごく美味しそうに食べます。午後1時を過ぎていたので、れなちゃん、お腹が空いたかな。なんで、子どもって、こんなジャンクフードが好きなんだろうね。

 わたしも、疲れた時にジャンクフードが食べたくなる、ってことを考えると、子どもって疲れやすいのかな?禁断の味が仕込まれているのかな。

 昨夜は、カンパチの漬け丼にしましたら、それもまたみんな美味しそうに食べてくれて、感激。今日もれなちゃんは給食がないので、お昼ごはんは、きのこの炊き込みご飯が食べたい、という渋いリクエスト。

 ルイ君のお弁当にもきのこの炊き込みご飯を入れましたけど、ちょっと味の濃いものだらけになっちゃったかな。ま、いいか。駅弁みたいで、いいかな。価値あるきみちゃんが、心を込めて作ったお弁当は、さらに価値があります。ルイ君、毎回完食ですしね。

 自分にダメ出しをしない。自分にこそ優しくしてあげる。よくがんばってるね。できたひこで(できただけ、という鹿児島弁)いいんだよ。きみちゃんは、すごいよ。素晴らしいよ。と思いつく限りの誉め言葉を、心の中でつぶやきます。

 さ、ブログも書いたことだし、これからBAUに久しぶりにコーヒーを飲みに行きましょ。

 わたしには価値がある。もちろん、読者の皆さまにも価値があります。こうしてわたしがブログを書く支えになっていただいています。読んでいただけるからこそ、人間の真理を、正直に、誠実に見つめていこう、という気になりますからね。

 皆様を愛しています。いつもありがとうございます。

 ではまた。このブログでお会いしましょう。明日からは、京都源氏物語ゆかりの地ツアー開始です。お楽しみに。