きりしま月の舟

何をしたいのか、何ができるのか

2022.09.26更新


 台風で倒れていた彼岸花が、またむっくりと起き上がり、きりしま月の舟前の参道に華やかな世界を現出させてくれています。

 今回の台風で我が家は安全でしたが、ちょっと足を延ばすと、道路の陥没、樹木の倒壊、長引く停電、と半径5キロくらいでも大変な状況だったようです。どれだけわたしたち夫婦が天に守られていたか、ありがたいことだと感謝しきりです。

 そして、台風で落ちた栗を、10キロ超はあったんじゃないかな、ご近所さん3軒から頂きました。うちのユタカ君は、ちょうど味噌作り用にと実家から運んできた大鍋で3回、栗を茹で、皮をむき、渋皮も剝いて、毎日、栗に向き合っておりました。

 ありがたいですねえ。佐多さん、有馬さん、宮原さん、いつもありがとうございます。ユタカ君って、とっても働き者で偉いので、毎日毎日、自宅のダイニングテーブルで栗を広げて、淡々と渋皮まで剝いておりましたよ。

 で、ここのところ、月の舟カフェのメニューは栗ご飯、栗の渋皮煮に栗ジャムを添えたデザート、ということで、栗尽くしでございます。半分は冷凍してあるので、来週も栗尽くしメニューでございますよお。

 我が家の栗も、そろそろ樹上で成熟しつつあるので、再来週も栗尽くしメニューの予感(笑)。さ、またユタカ君の出番だね。ありがとう、ユタカ君。

 わたしは、実はこういう栗剝きなどの作業は一切手伝わないのです(笑)。草取り、草刈り、漬物作り、味噌作り、栗の収穫から皮むきなどは、すべてユタカ君の仕事です。

 いま、わたしの右手首が痛くて(多分、包丁の持ちすぎか)、というのもありますけど、単純作業にどうも向いていない。草取りをすると、蚊がわっと寄ってきて、散々なことになるのですが、ユタカ君は特に腰に蚊取り線香をぶら下げなくても、あまり虫が寄ってこない体質みたい。いや、単に我慢強い体質かな。

 延々と続く単純作業は、ユタカ君のテリトリーということで、わたしは企画力で勝負だ!「光る君へ」勝手にプロジェクト、始動しますよ。11月3日の源氏物語お香教室から初めて、12月には「紫式部日記」を読み、いよいよ来年1月から第1,2、3日曜日の午前10時から11時まで、源氏物語を桐壺の巻から順に読み進めてまいります。

 一回一巻、一年で36回、NHK大河ドラマ「光る君へ」が始まる2024年も続けてやりますよ。めっちゃ楽しみ。

 そのご案内フライヤー作り、そして来年3月19日に予定している源氏物語イベントの企画内容を煮詰めて、鹿児島県立短大の「鹿児島学」講義のパワポ作り、毎回の授業のレジュメ作り、もうすでにできているものばっかりなので、あと5分後に授業が始まってもだいたいはしゃべれますが、毎回、新鮮なものを提供したいので、パワポを練り直し、参加する人の顔を思い浮かべながら、あれこれと手を入れます。

 その工夫がわたしの才能の証。毎回同じものを提供しても、ソースだの味付けだの、読む角度だのを変えていく。

 月の舟カフェのメニューも同じですね。毎回新鮮なものを提供します。だから、買い物が一番大事で、どんな食材を仕入れて、どのように料理していくか。30年以上続けている文学講座とカフェの料理は、手順と工夫の在り方が全く同じです。

 その根本の哲学が一緒なのかな。新鮮な情報、素材、角度を変えた観方、そうしたものを提供するのが、わたしたち夫婦、月の舟の在り方です。

 そして、どんなときも専門家の協力を仰ぎます。その信頼関係と連携プレーによって、提供する時間の質が決まります。タッグを組む相手を心底、尊敬することが基本。

 信頼と尊敬は同根。そして、人間の最高峰の感情だと思っています。ユタカ君に対する尊敬、あの単純作業をコツコツとやるユタカ君はとっても偉いし、とっても美しい。

 ご一緒に仕事をしてくださる皆様と、尊敬と信頼の絆で繋がっていくことは、最高の幸せですね。もちろん、受講生の皆様も同じです。わたしたち夫婦を信頼して、尊敬してくださる皆様と、これからも学び続け、人生を愉しみ続けていきたいと切に願っています。

 先日9月24日は、わたしたち夫婦が午後2時からのコンサートに出かけるため、鹿屋で料理教室を主宰されている瀬戸口ひとみさんに一日kitchen&カフェをお願いしました。

 連休の中日だったし、お天気も良く、彼岸花が美しい季節でもあるので、午後1時に閉店して、コンサートに出かけるのは、ちょっともったいないなあ、と思っていたところに、他からの推薦もあって、ひとみ先生にお願いしたのでした。

 いやあ、素晴らしかったね。薬膳カレー、デザートも豪華で、とっても美味しかった。以前、味噌玉作りをひとみさんにお願いしたとき、その明るさのとりこになっていましたので、今回もお願いして大正解でした。

 ひとみ先生のダーリンさん(コーヒー淹れ係)、アシスタントのゆきさんも連れてきてくださって、月の舟は一段と賑やかになりました。

 次は、10月15日(土)、わたしが学会に出かけるので、またひとみ先生に薬膳カレーをお願いしております。ユタカ君は古事記講座、午後から芥川龍之介マラソン(読書会)がありますから、ひとりでカフェを回せませんからね。

 ちょうどその日(9月24日)、南日本新聞の「南風録」という一面のコラムに、ユタカ君が編集した「女と刀」英訳本のことを話題にしてくださって、それだけでもありがたかったのですが、その記事を読んで、月の舟@新屋敷時代の大家さんの外園さんが月の舟をわざわざ訪ねてくださったのでした。薬膳カレーも召し上がっていただきました。

 「月の舟書房って出ていたから、とっても嬉しくてね」と、息子さんのヒロシさんと一緒に訪ねてくださったのでした。

 大変ありがたく、深く感謝いたします。わたしたち夫婦の歓びを、一緒に歓んでくださる魂の家族たち。

 おかげさまで、オフの今日は、朝から電話がたくさん鳴って、英訳本の注文が相次いでいます。感謝、感謝、大感謝!

 まさしく信頼と感謝の賜物としての仕事。それらが、風の時代になって、ひとつひとつ花開いています。

 最近、超一流の仕事術、という本を読み繋いでいるところで、わたし自身、さらにヴァージョンアップした仕事がしたいなあ、と思っているところ。

 結局は、毎日何をしているか、が仕事力、生き方のすべてを決めると思います。

 わたしは、毎日、勉強をして、読書をし、ブログを書き、授業準備をし、イベント企画を考え、練り、出演者と交渉して、料理をし、掃除をし、皿洗いをし、お風呂に入り、しっかり寝て、瞑想をし、お肌の手入れをし、着る服をしっかりと選び、化粧をし、自分磨きを怠りません。

 何を優先順位として、何に力を入れ、何をしたくて、何ができるのか、それらをきちんと考えて、行動しています。

 改善するべきことは、まだまだ山ほどあり、やりたいことも山ほどありますから、あと35年で100歳ですけど、死ぬまでやるべきことがたっくさんありすぎて、なかなか死ねそうにないね。

 何よりも、自分の人生の方向性がこれでいいなあ、と思えるところが、わたしって偉いし、これまで頑張ってきたご褒美だと思えます。

 文学講座&イベント&カフェ。この方向性で行きます。ユタカ君は本の編集、月の舟通信の編集。わたしは文学講座をリアルとズームのハイブリッドにすること。女神塾の可能性をもっと深めること。

 よく〇〇専門学校を卒業しました、とか、〇〇の仕事をしたいです、という方がおいでですが、学校を卒業したあと、毎日その学びを進化させているか、そのやりたい仕事に対して、何を優先事項にしているかが、とても大事です。

 料理に関する仕事であれば、料理を毎日することは当たり前中の当たり前。でも、料理って、何よりも愛する人に食べていただく料理を作るわけですから、人を愛する、ということがまず優先されなくてはいけない。

 愛がまず優先事項。ひとみ先生も旦那様に酒の肴を作ることがとっても楽しそう、とお見受けしましたが、わたしもまたユタカ君に食事を作ってあげることがとっても好きな時間なのです。

 最近は、孫たちへの料理がまた楽しくて仕方ないですね。娘たちは、わたしの母のご飯で育ちましたけど、こうして最高に愛する者たちに料理する楽しみを知っているから、カフェのご飯も美味しくできると確信しています。

 きりしま月の舟カフェのメニューは、家庭料理以上レストラン未満なんですけど、ほとんどのお客様が完食で、しかも「とっても美味しかったです」と言い添えてくださいます。

 常連さんたちは、月の舟のご飯を食べるようになってから、体調が良い、と言ってくださいます。野菜たっぷりで、農業青年の裕太君から定期的に野菜を仕入れていますし、ご近所さんからのお野菜の供給が半端ない月の舟なのです。カフェをしているからこそ、消費できる量です。

 最近は、近くのうなぎ屋さんが大繁盛で、すごい行列ができるみたいで、その待ち時間に、月の舟でコーヒーを飲んで待っている、という方がちらほら出てきました。それだったら、月の舟でランチを召し上がってもいいのに(笑)。でもね、うちの場合は、リラックスしていただくことが最優先事項ですからね。待ち時間を有効に活用していただくのもありですよ。

 食べ物って、人と人を繋ぐのです。しかも強力に繋ぐ。ランチやお茶にお越しくださって、ゆっくりと召し上がり、本を読まれて、わたしたち夫婦とおしゃべりをして、という流れがだいたいできあがっているので、そのお客様との交流時間が、わたしたち夫婦の幸せ時間でもあります。

 この身体の寿命が来るまで、この幸せを満喫していきたいです。あとは仕事だけではなく、いっぱい旅行がしたいなあ。孫たち、娘たちともっと交流したいなあ。若い子にじゃんじゃん教えたいなあ。

 教えることが、わたしの最優先事項。「読み書き」を教えるのですけど、本当は「愛」を伝えたい。あなたのこと、大好きだよ、と。あなたと出会えて、嬉しいなあ、と。

 若い子たちが自立に向けて、きちんと自分の道を歩けるように、背中を押すこと。年配の方が、迷いなく自分の道はこれで良かったのだ、と思えるように、そっと寄り添うこと。

 それがわたしの使命かな。

 さ、これからも元気よく、自分の人生を歩いて行きますよ。いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。

 先程から、雨が大降りになってきました。皆様も気を付けて、お過ごしくださいませ。

 あ、そうそう、きりしま月の舟周辺は、道路工事中が多くなっています。台風で陥没した道路もあるのですが、10月6日から10日まで、和牛フェスinかごしまがあり、「霧島産品特設市場」が開設されるので、そのシャトルバスが出るのが、月の舟の近く。霧島緑の村さん、アクティブリゾーツ霧島さんほかが、シャトルバスの乗降場になっています。そのシャトルバス運行のための道路整備みたいですよ。ご近所さんがいろんな情報をくださいます。これまたありがたいことですね。

 いつもブログを読んでくださってます魂の家族の皆様へ、深い感謝の気持ちを込めて、これからも少しでも生きる活力が湧くようなブログを書いていきますね。月の舟が長く続いていけるように、応援、そしてゴールドカードへの登録もよろしくお願いいたします。