きりしま月の舟

ありのままのわたし

2022.10.17更新


 今日はオフ。オフの月曜日って、かなりの高確率で雨。

 我が家の庭も、しとしと雨。最近、晴れ続きで、夏日のような日もあったので、今日は程よいお湿りで、気持ちよい朝を迎えました。

 ユタカ君は、先日ケガをした右手の抜糸が一昨日あって、今日はまた病院で消毒をしていただきました。ホワイトボードを降ろそうとして、その縁ですっと右手の親指付け根をすっと切っただけなのに、結構深かったみたいで、4針縫う、というユタカ君の人生初の出来事でした。

 右手を使うと、傷が開くみたいで、痛そうにするので、水仕事は勢い、わたしに降りかかってきますが、マイペースなきみちゃんは、こんなとき、あまり頑張らない。だって、普通でも120%くらいの充実度で生きているので、他人様のお仕事を肩代わりする余裕はないなあ。

 それで、わたしがお茶碗や鍋を洗い、ユタカ君が拭く、というスタイルが定着してきました。が、スポンジの使い方や水の出し方などにうるさいユタカ君、「俺に洗わせろ」目線が強烈で、時たま、ビニールの手袋をして水仕事をしてくれましたが、やはり痛いみたいです。

 さて、この一週間、いつものことながら、とても忙しかった。いろんなヘビーな体験が続きますが、この重さがありがたいなあ、と実感しています。

 まず、14日(金)に、カフェをユタカ君に任せて、わたしは、大学の大先輩の明江さんに会いに行きました。今年8月に、明江さんは、突然、仕事仲間で相棒で夫である方を亡くされて、ちょうどわたしは京都で孫支援中だったので、葬儀には行けませんでした。ユタカ君が参列して、お花も提供させていただいたのでしたが、近いうちにひっそりと弔問しようと思っていたのが、ちょうど良い機会があって、訪ねました。

 なんと、訪ねたその日、夫さんの49日。おふたりで切り拓いてこられた有機農業組合の事務所に祭壇が設けられていたのが、ちょうどその日撤去されるとのことで、滑り込みセーフで焼香させていただきました。

 彼女の方が闘病中で、彼女の仕事を夫さんが半分背負ってくださっている間の夫さん急逝。それで、闘病中の彼女が夫さんの仕事を受け継ぐことに。仕事の大好きな彼女。思ったよりもお元気で、忙しそうにしておいででした。

 静かな、そして日当たりの良い会議室みたいなところで、後輩の雅子さんも含めて3人でお茶を頂く時間。しみじみとした時間が流れます。

 「わたしよりも、みたけさんの方が仲が良いから、彼を亡くしたら、大変なことになるんじゃない?」

 そう言われて、「あら、大丈夫ですよ。イケメン探して、仕事手伝ってもらうから」という話をして、みんなで笑いましたけどね。

 で、帰り道、ものすごくわかりにくいところにある有機生産組合なので、来た時よりもさらに迷って、次の目的地(美容院)に向かう間に、ユタカ君が先に死んだときの状況を考え続けました。

 結論は、今と変わらないな(笑)。本当に、誰か信頼できる人に仕事を手伝ってもらって、わたしはわたしの仕事をするのみ。

 わたしにとって仕事を辞める、という選択肢はないのです。だから、どんなにじり貧でも、とにかく続ける。

 ときどきふっと考えるのです。孫育てに専念するか、と。でもね、自分の収入が途絶えて、住むところが変わって、誰かに依存しなければならない状態は、わたしの望むところではないなあ、と思い直します。孫支援は、いろんな形でできるからね、と。

 わたしはわたしを生きる。わたしの人生って、いまの状態がベストで完璧なのです。完璧に自分を生きています。

 それに、ありがたいことに、いっぱい頼まれごとをします。明江さんを訪ねた翌日は、日本近代文学会九州支部の秋季大会が、鹿児島県立短大であり、わたしも地元だということで、参加しました。

 リアルとズームのハイブリッド開催で、50人ほどの参加だったようです。4本の研究発表があります。わたしは前半の2本の研究発表の司会を仰せつかりました。

 武田泰淳の作品を扱った研究発表ですが、未読の作品だったので、大急ぎで学会までに読みました。しかも、その本をユタカ君がわたしが何も言わないのに、鹿児島県立図書館から借りてきてくれて、「はい」と差し出してくれる有能な秘書ぶり(笑)。武田泰淳全集を自分で持っていなかったことを逆に悔しがっておりました。

 おかげさまで、司会がうまい、と褒めていただき、ほくほくの出来でございました。しかも、鹿児島県立短大の教室が、いつもわたしが鹿児島学を講義している教室だったので、勝手知ったる空間。

 何しろ、鹿児島県立短大の非常勤講師を24年も続けさせていただいているきみちゃん。任せてよ、なんでも。

 後半の研究発表は村上春樹が2本。いやあ、素晴らしかったなあ。若い研究者の皆様の素晴らしいこと。めちゃめちゃ刺激を受けました。脳細胞が普段の倍くらい活性化した(笑)。

 学会終了後は、コロナ禍の時期ということで、懇親会はなし。でも、運営委員の先生方は、ちょっとビール飲みたいな(そりゃあ、そうだよね、ハイブリッド開催で皆様大活躍でしたもの、ビールくらい飲ませてあげたいよ)、せっかく鹿児島に来たから「きびなごの刺身を食べたい」、新幹線に午後8時には乗りたい、ということだったので、じゃあ、ときみちゃんが皆様を「長島情熱食堂」へご案内しました。

 ちょうど午後6時開店の10分前で6人分の席も予約できて、みんなビールで乾杯!きびなごの刺身、茶ぶりの刺身盛り合わせ、茶ぶり大根、だし巻き卵、といっぱい注文して、午後7時半には居酒屋さんを出て、新幹線に余裕で間に合いました。

 いやあ、めちゃめちゃ楽しかった。わたし自身、鹿児島中央駅の居酒屋さんに行くなんて、何年ぶりだろ、というくらいでしたけど、何よりも、先生方との語らいが楽しすぎた。

 だって、わたしは大学を卒業してすぐの学会入会で、今は亡き恩師・熊坂敦子先生のご推薦をいただいての学会所属になったわけで、かれこれ40年近く日本近代文学会に所属しております。

 わたしの場合、大学教授の道には進まず、何しろ、立て続けに子どもが3人生まれたのもあるし、わたし自身、研究論文を書くよりももっと面白いことをしたい、という思いがあっての現在の月の舟自由大学なわけで、そんなわたし以外は、ほぼ9割以上が大学教授の皆様ばかり。

 8月14日に、きりしま月の舟で開催した「蒲原有明シンポジウム」のときも、文学研究の道に精進しておられる先生方の深い勉強ぶりに感動しましたけれど、今回の学会でも、皆様の深い学問に感動し、共感し、同じ場にいることをとても誇りに思いました。

 自分だけ大学教授ではない、という劣等感なんて一ミリもないなあ(笑)。だって、わたしはNPO法人月の舟自由大学「学長」だし、鹿児島県立短大の非常勤講師を24年も首にならずに続けているのは、本当にありがたく、嬉しく、誇りに思うことです。

 そして、文学研究がわたしの魂の故郷なんだなあ、としみじみと感じた学会参加でした。楽しすぎた。独身時代から知っている先生方にお会いして、懐かしすぎた。若い研究者の皆様を、いっぱい応援したい気持ちになった。文学研究に携わっている自分を心から誇りに思えました。

 さあ、わたしも頑張ろう。特に、鹿児島中央駅、天文館あたりの懇親会会場探しは任せてほしい(笑)。

 で、わたしも霧島まで列車で帰り、ユタカ君に迎えに来てもらったのが午後9時過ぎ。15日のきりしま月の舟のカフェは、鹿屋で料理教室を主宰しておられる瀬戸口ひとみさんにお願いしてあったので、これまた大好評で、頼もしい限り。

 わたしにも和栗のモンブランケーキを残してくださって、帰ってから頂いたら、まあ、その美味しいこと!

 ありがたいなあ。こうして、素敵な仲間がいっぱいで。大歓喜、大感謝です。

 さらに10月16日は、午前10時から女神塾。第一期最後の女神塾は、特別ゲストにカウンセラーの川口史歩さんをお迎えしての90分。「幸せになるために~ありのままの自分を受け入れる~」というタイトルでお話いただきました。

 参加者は7名。わたしを入れて8名。質疑応答形式で、幸せについて、将来の夢、などを語り合う時間。史歩さんは「それでいいよね」モードで話していかれるので、わたしもすっかり史歩マジックにかかり、「いやあ、ありのままのわたしでいいよね」モードになって、心底ゆったりした幸せな時間を過ごすことができました。

 ありのままのわたしを自己受容する。自己肯定感を持つというのは、自分の良いところを肯定する、ということですが、自己受容とは、自分のダメなところも良いところも全部受け入れる、という考え方。

 まずダメとか良いとか分断しない。みんないいんだ。落ちこぼれだって、算数ができなくたって、親のすねをかじっても大丈夫。ぜんぶ、許しちゃおう。

 わたしも、最近、自己受容ができるようになりましたよ。ほぼ完ぺきなくらいに。

 たとえば、審議会の委員などもやらせていただいていますが、結構、発言して、意見を言います。そして、いつも思うのは、とにかく自分の心をよぎった疑問は、しっかりと発信する、ということ。

 これを言ったら、審議が錯綜するんじゃないか、つまらないことを聞くな、と言われるんじゃないか、という思いがふっとよぎるのですが、とにかく手をあげて、言ってみるのです。そうすると、かなりの割合で、大切な気づきだったり、わたししか気が付かないことだったりして、重宝がられます。

 ふっとよぎる思いを抹殺する方が多いので、言いたいことや深い感情が滞り、自由な発言ができない世の中になっているかもしれません。

 先日の学会での司会がとても上手だった、と言っていただきましたけど、これもまた、ふっとよぎった疑問を必ず見落とさずに言う、ということを心掛けたおかげで、中国出身の大学院生の早口な日本語が聴きづらかったことを「聴き落としたところがあるかもしれない」と表現したのは、我ながらとても良かった。

 せっかく鹿児島までお越しの先生方を歓ばせたい、という気持ちを持っていると、良い居酒屋さんに巡り合います。

 これだけは自信がある、ということをしっかりと表明する。とにかく、自分に正直であることが何よりも大事です。もし失敗しても、自分を責めない。自分にいつも優しい声かけをしていく。

 女神塾でも、気になっていたHちゃんとしっかりとコミュニュケーションが取れたし、わたしはわたしで正直に気持ちを伝えたら、「ありがとうございます」と言ってくれて、とても感動しました。

 さらにカウンセラーの史歩さんがフォローしてくださって、とても心強い仲間を得た気持ちになりました。

 女神塾のなごみちゃんも素晴らしい優しさの持ち主だし、かおりさんの成長ぶりは目を瞠るし、あゆみちゃんも明るく、生きる気力が湧いてきたみたいだし、カウンセラー志望の21歳の怜君も頼もしい。今回初参加のMさんも頼もしいなあ。Kちゃんは、とっても綺麗だったよ。嬉しいなあ。女性性を発揮してくれて、女神だね。

 いやあ、女神塾って、大事だね。第一期は終わったけど、来年の第2期もしっかり楽しくやっていこうぜ。

 そんなこんなでテンションあがりまくりのきみちゃん。皆様に心から感謝いたします。たくさんの愛をありがとうございます。わたしもまた皆様にたくさんの愛を送りました。愛の循環ができていますね。

 で、オフの今日はゆっくりと過ごしながら、次の準備をしています。「光る君へ」プロジェクト、少し改定を加えながら、先に進みます。毎週日曜日の朝10時に源氏物語講座というのは、ちょっとハードすぎるかな。ということで、もう少し、全体の動きも練り直しますね。11月1日スタートですので、少しお待ちくださいね。

 女神塾で、どんな夢を実現したいですか?と聴かれて、「一億円を稼ぎます」と言ったきみちゃん。いや、これ、絶対現実になるわ(笑)。

 だって、月の舟ユートピア構想を実現するためには、一億円どころか、たくさんのお金が天から降ってきますよ。

 でもね、あまり頑張りすぎないでね、きみちゃん。まだまだきみちゃんへの頼まれごとはいっぱい。

 16日の女神塾のときも、ランチ付きだったから、きみちゃんは午前2時に起きて、皆さんにいっぱい美味しいものを準備しました。これからもランチづくりは楽しみますね。皆様が美味しいと言ってくださるのが、何よりです。ついつい料理の写真を撮るのを忘れてしまうので、これからはインスタ映えを考慮しつつ、さらに美味しいもの作りに挑戦していきます。

 10月末に、霧島小学校での作文教室。めっちゃ楽しみーーーーーー。大好きな子どもたちと言霊遊び。めいっぱいやったるでーーーー。

 11月3日の「香りで愉しむ源氏物語」、11月18日の薩摩琵琶コンサート。順調に予約が埋まっています。まだお申込みを受け付けますので、どんどんご参加くださいませ。ズーム参加もできますよ。美しい、しかもお香の世界では唯一無二の堀之内夕子先生、至高の薩摩琵琶奏者である坂田美子先生をお迎えできて、とても光栄です。

 11月15日からは鹿児島県立短大での鹿児島学講義4回連続。来年2月で終了予定の「おくのほそ道」講座、これから3年は続く源氏物語講座、みたけきみこの鹿児島学講義(月の舟ヴァージョン)、しっかりと学びを深めて、講義していきます。

 どの講座も途中からでもご一緒に学ぶことができます。どうぞ気軽にご参加くださいませ。

 新しい源氏物語講座、もう少し気軽にご参加いただけるものにして、再度ご案内いたしますので、もうしばらくお待ちくださいませ。

 今からでも、月の舟オンライン講座は充実していますので、ゴールドカードでの聴講はいつからでもできます。どうぞ楽しんでくださいね。

 たくさんの方と愛の循環を、正直にピュアな気持ちで、深い言葉でコミュニュケーションを取りながら、これからも人生を愉しんでいきます。

 わたしって、豊かだなあ。ありがたいなあ。ありのままの自分が大好きだなあ。ユタカ君、娘たち、孫たち、みんな愛してる。そして魂の家族たちが大好きだなあ。

 いつもブログを読んでいただき、心から感謝いたします。また、書きます。読んでくださいませ。