きりしま月の舟

源氏物語講座「末摘花」巻

2022.08.29更新


 「若紫」の巻に続く「末摘花」の巻は、源氏物語の直流の流れではない、いわゆる傍系の物語ですが、実に読み応え十分。

 ブスとは何か?という深淵なる哲学のもとに、末摘花という女性が設定されているかのようです。

 さらに、宮家、しかも没落した宮家、現実処理能力のなさ、それらを作者・紫式部は、否定することなく、揶揄することなく、丁寧に描いています。

 今回は、「末摘花」巻全体を俯瞰してみます。